パーソナルビジネスモデルキャンバスとジョブ・カードの関連性

パーソナルビジネスモデル(PBM)のコンセプト

パーソナルビジネスモデル・キャンバス(PBMC)は9つのブロックで構成されています。
この9つのブロックはそれぞれに関連性があり、全体として整合性のとれたビジネスモデルを俯瞰できます。

ビジネスモデルを変更(モデルチェンジ)する場合には、どこのブロックに影響があるのかを全体を把握しながら調整していきます。
例えば、顧客ブロックを変更すると、顧客に与える価値も変更しなければなりません。

さらに、リソース・ブロックでは、そのためにどんなリソースを用いるのか、アクティビティ・ブロックの価値を生み出す主な活動にも変更が生じてきます。
また、顧客によっては価値を伝える手段も異なる可能性があります。
どこかのブロックの変更は、特に顧客の変更は、このように9つのブロックに影響を与えます。
このことは、大変重要なことを示唆しています。

働き方などを変えていく場合、
気持ちだけではどうしても整理の付かないものがあるということです。
自分自身が本当に納得いく方向付けが行われないと、第一歩が踏み出せないものです。
この点、自分自身を深く理解して、全体を方向付けるというPBMの考え方に特筆すべきものがあります。

PBMは個人を事業体として把握し、ジョブ・カード(JC)はあくまでも個人に着目する

PBMは、個人をひとつの事業体としてとらえるという特徴があります。
個人のキャリア・アップを考えていく際には、他にも様々な手法や考え方があるでしょう。

ここでは、ジョブ・カード(JC)とPBMCの考え方を比較してみたいと思います。
JCにつては、以下のサイトに詳しく解説されていますので、ご確認ください。

ジョブ・カード制度≪総合サイト≫ http://jobcard.mhlw.go.jp/job_card.html

JCには、個人のワーク&ライフの充実のために、生涯をとおして活用していくという視点があります。求職中、在職中、転職の方向付けにも活用していこうとするものです。

個人の持つ可能性に肯定的で、そこに重きを置いてキャリア・アップの方向付けしようということがうかがえます。自分自身を理解したうえで、キャリア・アップを図ろうということです。
こうした考え方を「自己理解」という言葉で表現しています。
個人を重視する考え方は、PBMと同様です。

JCでは同時に、自分の興味・関心のある職業については「仕事理解」ということで、職業に関する業界、働き方の特徴、必要とされるスキルと能力などを調べて、自分の適性と自分の取り組み意欲などを確認します。

自己と仕事の理解の次に、仕事に就くためにどんなことが必要なのかを検討して、目標設定し、本格的に行動に移していきます。

ジョブ・カード(JC)の代表的な3つの様式

さて、JCには以下のような代表的な3つの様式があります。
①職務経歴書シート
補完するものとして「仕事の振り返りシート」
②資格・免許シート
③キャリア・プランシート

この3つのシートから、自己理解を深めて、キャリア・アップの方向付けを決めていきます。

上記のシートの①と②の2つから、
自己理解として、自分の興味・関心、働くことの価値観、スキルと能力をピックアップしていきます。

自己理解を深めていくためのアドバイスは以下のとおりです。
・自分の適性、能力(スキル・知識等)を把握していますか。
・求職活動や仕事をしていく上での自分の強み(長所)を把握していますか。
・どのような職業に興味、関心を持っているかを把握していますか。
・自分自身は仕事に何を求めているか把握していますか。
・求職活動や訓練の受講にあたり、自信を失っていたり、過信したりしていませんか。

また、シャインの「3つの問い」を付け加えています。
・自分は何が得意か(能力)
・自分はいったい何をやりたいのか(興味・関心)
・どのようなことをやっている自分なら、意味を感じ、社会に役立っていると実感できるのか(価値観)

自己と仕事の理解深め、何のために何を行っていくのか、具体的に目標設定をして、今後の方向付けをします。この内容が、キャリア・プランシートに記述される文章に反映されてきます。

あとは、目標達成のための行動と、フィードバックによる修正・変更です。

仕事とその環境にどのように適応していくか

ただ、ひとつ念頭に置くことがあります。
仕事とその環境にどのように適応していくかということです。

原因が自分自身なのか、環境変化によるものなのか、どちらにしても様々に変化する
現実に上手に向き合えないことはよくあることです。

このときも、今までに見つめてきた自己と仕事の理解を、再度確認して、自分の振る舞い方に意味を見出すことが必要になります。

現実に対して、視点、観点を変えると今までと違う現実の捉え直しができます。
「見方を変える」と言われますね。
袋小路に入ると、なかなか抜けることができません。

このときに、体験や経験が役に立ってきます。
いつものことが次の飛躍について、気付きを与えてくれることがよくあります。
また、人との出会いも素晴らしいきっかけになります。

自分自身について【棚卸】しましょう、と言われるのは、過去や現在について、
この気付きを得るためにのものと推察されます。
いままでのことについて、見方を変えることで、自分の可能性を見出していくきっかけを求めるわけです。

PBMにおける自己理解のためのエクササイズ

このような考え方は、キャンバスではキーリソースのブロックに相当します。
『ビジネスモデルYOU』では、JCのような様式は使いません。
以下のエクササイズをヒントにキーリソースの手がかりとします。

1.ライフホイールを描いて、現在の興味・関心を確認する。
2.私はどんな人?10枚のメモ用紙を用意して、自分自身のを記述してみる。
3.自分自身にはいろいろな役割があり、役割ごとにキャンバスを描いてみる。
4.ライフラインを描いて、主にスキルと能力を特定し、個性の傾向性を知る。
5.目的宣言文を書いてみる。
6.カバーストーリーを書いてみる。
7.真新しいじぶんを想像してみる。

JC流に言うと、これらのエクササイズをとおして、自己理解を深め、自分の興味、個性、スキルと能力を明確にしていきます。
仕事の中で、この3つの要素が満たされたとき大きな満足が得られるからです。

おおざっぱですが、PBMとJCで使用されるエクササイズや様式のポジションを図にすると、次のようになります。図をクリックすると拡大されます。

PBMとJC

こうしてみると、PBMの方がたくさんのインプットとアウトプットを求められています。
このように多くのエクササイズがありますが、よく使っているは、ライフホイールとライフライン描画(出来事リスト、スキル能力チェック表、ホランドの個性の6つの傾向図)、目的宣言文の部分です。
あとのエクササイズは、臨機応変に取り扱うようにしています。

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