キャリアの目的を明確にするための3つの方法
自分自身のキャリアの目的を明確にするための3つの方法を『ビジネスモデルYOU』から引用します。
このエクササイズは、想像力を存分に発揮して、楽しみながらやりましょう。
この3つのエクササイズをもとにしながら、「目的宣言文(パーパス・ステートメント)」を作りあげていくことになります。
3つのエクササイズは、現状から離れて作業します。
今が違っても、自分が経済的に自立していることを想定することです。
なぜか?
それは自分のキャリアの目的宣言文というものを作りあげていく素地にするためです。
あくまでも素地づくりですから、あなたの想像力の翼を思いっきり広げて、物語を作ってみる気持ちで取り組んでください。
エクササイズを進めていくための二つの前提条件を確認しておきましょう。
- 自分は経済的に自立していること。
- 自分が選んだ通りの生活ができると考えること。
それでは、次にその3つの方法を引用しておきます。
- デービット・シベットの「カバーストーリーYOU」
これからの2年後を想像してあなたの成功物語をつくってみる。
■ あなたが取り上げてられてみたいと思う実際の発信元メディアの名前はなんですか?
■ 何についての特集ですか?なぜ取り上げられたのでしょうか?
■ インタビューからの引用をいくつか書き留めてください。
引用や囲み記事(解説記事)写真を雑誌から切り取って、コラージュを作成してもよい。
■ 「特集記事」を共有し、話しあうことができる3人以上のグループがある時に、特に有効。- 3つの質問
■ あなたが充実していると思えた時のことを思い出す。(ライフラインに戻る)その時、あなたは何をしていましたか?その活動することで、なぜそれほど満足したように感じたのでしょうか?その感情についてできるだけ詳しく書いてください。
■ 目標となる人を一人書いてください。あなたが尊敬している人は誰ですか?それはなぜでしょうか?その人を表現する言葉をいくつか書いてください。
■ あなたは、どのような人として友達に覚えてもらいたいですか?あなたがこの世を去った後、友達からどのように言われたいか考えてください。- あなたの真新しい生活
あなたに近い人があなたに14億円を遺しました。受け取るためには2つの条件を満たす必要があります。
■ 1年目の第1の課題。今年1年間は、新しいことを学習してください。単に新しい分野を学ぶことに時間とエネルギーを使ってください。あなたは何を学びたいですか?どんな成長を遂げたいでしょうか?
■ 2年目の第2の課題。支援する社会的活動を見つけてください。
1年間で、慈善行為(あなたの近隣/都市/国/世界/環境などで)を支援するようなプロジェクトを調査したり、実際に参加したりして、本当に関心がある目的やプロジェクトを選びます。
2年目の終わりには、あなたの選んだプロジェクトに信託基金から受け取った7億円を寄贈しなければなりません。あなたはどんなプロジェクト選ぶでしょうか?
■ エピローグ。3年目に、あなたの新しいライフスタイルがスタート。
2年間のタスクを終えたあなたは、どんなライフスタイルを楽しむのでしょうか?
まだ7億円あります。
どこに住むでしょうか?誰と?どのような時間を過ごしますか?
どんな活動を追求するでしょうか?何を達成するために努力するでしょうか?
まずは、上記の3つのエクササイズを楽しんでやってみましょう。難しく考えずに、あなた自身を主人公に、物語をつくるつもりでやってみましょう。
カバーストーリーを作成するために
カバーストーリーとは、特集記事のことです。
雑誌や新聞などに掲載されているカバーストーリーなどを参考にするといいでしょう。
目的宣言文づくりのために行うカバーストーリーは、あなた自身の将来の姿を特集記事にしたものです。
大げさなものになってしまうと時間を予想以上にとってしまいます。エクササイズの引用(ガイド)でナビゲーションされている程度でいいと思います。
前回の記事「キャリアの目的を明確にするための3つの方法」で、デービット・シベットの「カバーストーリーYOU」のガイドを確認してください。
どんなことをインタビューされるかは考えないといけませんね。もちろん回答も。
将来の自分に近い経歴で、取り上げれれている実際の特集記事が見つかるといいですね。どこかの特集記事を元にアウトラインをそっくり模倣してみてもいいと思います。よく新聞などでも「時の人」にフォーカスした内容の記事がかなりのスペースをインタビュー形式で紹介しています。
とにかくサクッと遊び心で、想像力を働かせて、自分の自立した姿をイメージして楽しんでみましょう。
特集記事にはあなたの写真も掲載されます。どんな写真でしょうか。記者からの質問はどんな質問でしょうか。記事のレイアウトしてみましょう。
カバーストーリづくりに初めてチャレンジするとき、【新たな習慣へのトライ】というブログの情報が参考になるかもしれません。<http://newhabits.blog33.fc2.com/blog-entry-1000.html>
詳細は、次の書籍で紹介されているようです。
申し訳ありません、私はまだ読んでいません。本屋さんで立ち読みしてみよう。
ゲームストーミング ―会議、チーム、プロジェクトを成功へと導く87のゲーム
事例としての私のカバーストーリーの概要
【プロフィール】 ビジネスモデルソリューション・ライター
【カバーストーリー】
- 私は個人で起業している人を特集している某雑誌のインタビューを受けることになりました。
- 数年前から試行錯誤しながら、インターネットで個人のビジネスモデルについて情報発信してきたことが目に止まったようです。この取組は、私自身のブレークスルーのためでもありました。キャリアップ、仕事探しで将来に悩みを抱える人達の手助けができると思ったからです。個人にとって「生計を立てる仕組み」であるビジネスモデルの再構築と実行して成果の出る方法論を理解してもらうことが目的でした。
- 最初は『ビジネスモデルYOU』という書籍に感銘、共感を覚えたので、その内容はどんなものなのか。内容通りに実践してみた私の体験。そのために効果を発揮したワークシートを開発し、ポイントなども公開しました。
- ブログを訪れる個人のやる気や現在の仕事への取組姿勢の変容が起きることを想定しました。無料でワークシートを提供し、問い合わせに誠実に対応しました。書籍の提案するメソッドの理解と実践を手助けを中心にブログの運営を行っていました。
- 最初の一年間くらいはネットでの反応は芳しくありませんでした。それが次第に無料のワークシートやレポートの請求者が増え、まもなく3千名を超えるようになってきました。
- 同時に、請求者の中にメソッドを素直に実践し、徐々に効果が現れたとのコメントやメッセージをいただくようになってきました。ブログの事例紹介で、事前に了解を得て、実践者の数名を取材し、その物語を紹介してきました。
- 私自身も書籍のメソッドの実践者です。メソッドをさらに深く追究していかなければと思っています。
- こうした取り組みを評価してくれた地元の「仕事・キャリア」について関心の高いNPOなどから講演、セミナー講師、個別支援の依頼が発生するようになってきました。
私の将来のカバーストーリの概要を、思いつくままに、ちょっと気取って書いてみました。想像力を働かせるのは、ちょっと難しいですね。一人で妄想するとこんな具合です。
似たような特集記事を模倣してもっと発想を広げないといけませんね。
<事例>私の場合の「3つの質問」と「真新しい生活」
事例:私の3つの質問への回答
目的宣言文作成のための3つの質問への回答事例です。参考にしてください。
回答は私自身のものです。私自身のライフラインで高いポイントのイベントに絞り込んでいます。
ラフな内容になっていますが、予め自分のことをこうして書き留めておき、他者と共有し合うと互いに話も弾みます。
3つの質問などについては、記事「キャリアの目的を明確にするための3つの方法」で確認して下さい。
質問1 あなたが充実していると思えた時のことを思い出す。(ライフラインに戻る)その時、あなたは何をしていましたか?その活動することで、なぜそれほど満足したように感じたのでしょうか?その感情についてできるだけ詳しく書いてください。
■ エジプトでの仕事時代(1年間)
曲がりなりにも海外での仕事の夢が叶った。学生時代に砂漠の横断という試みに憧れていただけに感無量だった。また、考古学に興味があったこともロマンを掻き立てた。仕事の合間に古代エジプト文明の遺跡の探訪、ローマ帝国やアレキサンダー大王の興亡などの歴史に登場する地域を訪問する。夜空は地平線にまでも無数の星々に埋もれ、日中は砂漠の脅威を身近に感じる。朝日、夕日に映える光景に感動する。一般市民との語らいは世界に目を開かれる。中東という緊迫した地域ということもあり、人生を一変させられた。
■ コンピュータネットワーク会社勤務時代の3度の米国視察旅行
各回10日間。米国の流通事情の視察旅行だ。様々な流通現場の業態を見て回る。写真とコメントで報告書を作る。巨大ショッピングモールやアウトレットモールなど話題の流通現場より、ニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴなどの都市にあるチェーンではない特徴のある店舗、ウォーターフロント開発に親しみを感じる。生のジャズ演奏、ミュージカルを堪能する。
■ コンサルタント会社勤務時代
営業というどちらかというと不得手な職種を担当する。従来のセールスを主体にした営業スタイルから、顧客を教育・啓蒙しながら自社の方法論(形のない商品)を販売・契約するスタイルを身につけることができた。顧客ごとの実情を把握した上で、汎用的なセールスステップとは別に、個別のセールスステップを描き、顧客とともに顧客の問題解決を探る。そのための説得資料として提案書作成を徹底的に教えられた。顧客の話をよく聞く(聴く)こと、良き質問をすること、手際良くまとめることを仕込まれた。年長のコンサルタント経験の長い先輩は忍耐強く教えてくれた。こうした経験から、当時の思考方法はいまでも体に染み付いている。
■ 初期の独立起業時代から今日まで
ネット普及の前に、自力でホームページを作り、ネット通販にも取り組む。この経験を生かし、ネット活用のコンサルティングも行う。また、クライアントの新規事業企画書の作成に勤しむ。このころから自分の能力はビジネスプラン、許認可に必要な文書などを作成することかもしれないと思う。ただし、作成にはリサーチなど欠かせず、膨大な時間とエネルギーを必要した。成し遂げた後の充実感は最高だった。
某スーパーマーケットの24時間営業の業務支援として、合計30店舗ほどのスーパーバイザーを担当する。現場の実情を把握し、解決策を企画・計画、実施、成果をボトムアップで他店、本部に適用という地道な業務で、チーム力を高め、リードしていくことが性に合っていると知る。
知人の依頼で、パソコンに関する講座企画・講師を1年半ほど受けたとき、講師として仕事に充実感があった。物事を教える、伝えることの楽しみを知る。
組織に対するコンサルティングから個人のビジネスモデル再構築にテーマをシフトしている。そのための情報発信に使命感さえ感じている。
質問2 目標となる人を一人書いてください。あなたが尊敬している人は誰ですか?それはなぜでしょうか?その人を表現する言葉をいくつか書いてください。
■ 鎌倉時代の日蓮。
幼少からの自己の信念に殉じた人である。自らの確たる信念を確かめるために、当時の仏教関連の文書などをつぶさに目を通し、その実践者であった。権力者にも動じなかった。庶民とともに生きた。論理的な文章を書き、読む者の肺腑をえぐる文章の達人であるとともに対話・座談の名手だった。実践者、殉教者、庶民派。
質問3 あなたはは、どのような人として友達に覚えてもらいたいですか?あなたがこの世を去った後、友達からどのように言われたいか考えてください。
■ あなたを見ていて感動した、と言われる人でありたい。
事例:真新しい生活、二つの課題に対する回答
目的宣言文についてのエクササイズは、「キャリアの目的を明確にするための3つの方法」で確認して下さい。
さて、3つ目のエクササイズは「あなたの真新しい生活」です。
これには二つの課題と、エピローグを作成しなければなりません。
私自身についてやってみましょう。
『ビジネスモデルYOU』の以下のガイドに従ってやってみよう。
将来の自分について想像力を働かせてみるのは大変刺激的ですね。
貧困な想像力を鍛えることにもつながると思います。気軽に楽しみながらやりましょう。自分のことだから、後で書き加えたり、削除したり、、修正したりすればいいでしょう。
今までのエクササイズとの整合性も特に意識しないことがいいようです。制約条件などがあったら想像力が働くなります。
イメージが鮮明になればなるほどその未来を、手中におさめることも可能になると言われてます。そう思うとワクワク感も、実現するエネルギーも溢れてきます。
あなたの真新しい生活
あなたに近い人があなたに14億円を遺しました。
受け取るためには2つの条件(課題)を満たす必要があります。
■ 1年目の第1の課題
今年1年間は、新しいことを学習してください。
単に新しい分野を学ぶことに時間とエネルギーを使ってください。
あなたは何を学びたいですか?どんな成長を遂げたいでしょうか?
考古学とアラビア語を学ぶ。
中東地域の遺跡をひとつ選択し、実際に発掘作業を行う。
アラビア語をマスターして、中東の人々とコミュニケーションできるようになる。
民族、文化に違いあっても、共存共栄できることを示していきたい。
交渉、調整、主張などについて、迫力ある強靭な精神力を身につける。
■ 2年目の第2の課題
支援する社会的活動を見つけてください。
1年間で、慈善行為(あなたの近隣/都市/国/世界/環境などで)を支援するようなプロジェクトを調査したり、実際に参加したりして、本当に関心がある目的やプロジェクトを選びます。
2年目の終わりには、あなたの選んだプロジェクトに信託基金から受け取った7億円を寄贈しなければなりません。あなたはどんなプロジェクト選ぶでしょうか?
中東、アジア地域の難民救済・救援活動に的を絞る。
10カ国・地域の組織を訪問し、ヒアリングする。また、短期間(1ヶ月間程度)駐留して活動にも参加し、実態を探る。
支援する地域と組織は、エジプトと隣接する国境付近で活動しているものとする。
■ エピローグ。3年目に、あなたの新しいライフスタイルがスタート。
2年間のタスクを終えたあなたは、どんなライフスタイルを楽しむのでしょうか?
まだ7億円あります。
どこに住むでしょうか?誰と?どのような時間を過ごしますか?
どんな活動を追求するでしょうか?何を達成するために努力するでしょうか?
故郷に居を構え、家族共に住んでいる。
青年たちに自らの経験や体験を通して、故郷の繁栄のために、グローバルの視点で活躍できる人材を育成している。
育成に必要な機材とスペースのあるオフィスを用意し、気軽に集まれるような環境を作る。
人材育成をライフワークとする。
年に数回程度、支援した地域、組織を訪れ、1ヶ月間活動に参加する。
ライフスタイルとは?
ネット検索で調べてみると次のような意味が掲載されていました。
人々の生活様式,行動様式,思考様式といった生活諸側面の社会的・文化的・心理的な差異を全体的な形で表現したことば。消費者が、所与の社会的、文化的、経済的条件のもとで示す生活の態様をいう。
生活の様式・営み方。また、人生観・価値観・習慣などを含めた個人の生き方。
生活の仕方。生活様式。
事例:目的宣言文のための3つの枠組みとワークシートの活用
目的宣言文づくりのための素地を整える3つのエクササイズを終わり、次の3つの枠組みに書き込む作業です。
前提条件は3つのエクササイズにあったとおり、自分が「経済的に自立」していることと、「自分が選んだ通りの生活ができる」と考えることでした。
この前提に立って3つの枠組みを完成させていきましょう。
活動
最も楽しみながら注力できる、3〜4つの活動について述べる。
■ キャリアップ、パーソナルビジネスモデルに関するメソドロジーの情報を、自身の体験に基づいて、ブログで発信する。
■ メソドロジーを有効にするための支援ツール(ワークシート、フレームワークなど)を開発、提供する。
■ パーソナルビジネスモデル構築で個人のブレークスルーを支援するための、ワークショップや個別指導などの依頼を引き受ける。
人
一緒に過ごしたい人やグループについて、述べる。
■ 私のブログの趣旨に共感する人、自らパーソナルビジネスモデル構築のメソッドを学ぼうとする人たちと共に、メソッドの普及と活用を促進していく。
■ メソッドの実践者は、自分の体験(プロフィール、メリット、デメリット、作業ポイント、成果の上がった考え方など)をこのサイトで語ることができる。
支援
あなたは、どのように人を助けているでしょうか?具体的にどうのように役だっているか、動詞を3〜4つ使って、説明する。
■ 無料で提供できるツールを開発し、試し、提供する。
■ 関心をよせるサイト訪問者のメソッドについての問い合わせに気軽に応じ、誠実な回答を行う。
■ 実践者はメソッドに取り組むことによって、従来の仕事への姿勢や価値観に変容が起き、キャリアアップの成果を上げる。
■ NPOや個人に対してワークショップ、講師として教育・指導することを中心に、有料支援している。
私の場合、当ブログの運営者として、自らの立場で「何ができているか」に絞って書いてみました。
そういう意味では、目的宣言文づくりのための3つのエクササイズとはかけ離れ気味ですね。また、整合性が取れていないとも言えます。
しかし、私の子供時代からの関心ごと、傾向性、社会人時代の仕事における満足と充実感を覚えた主な活動とは重なっているように思えます。
バラバラなところがあると、キー・リソースとキー・アクティビティにバランスを欠き、迷いが生じて楽しみながら注力などできなくなるでしょう。
当然、顧客与える価値さえ見しなってしまうことになります。顧客が誰かさえ不明になってくることでしょう。自己満足で終わるということですね。これはきちんと留意しなくてはいけないと思っています。
そのための目的宣言文づくりでもあるわけです。
さあ、いよいよ最終ステップです。次のような文章をつくってみます。
「私はこの活動を通して、この人を助けたい」
この文章をつくるために、下図の表(ワークシート)に書き入れてみます。
ステップ1の作業の3つの枠組みに書いた動詞および名詞を、この表に書き入れてみましょう。
私はステップ1の作業で行ってつくった文章を、まずは表に該当すると思われる箇所にコピーしました。
3つの枠組みの文章を表に入れていきます。
次に、動詞、名詞だけを抜き出してみました。
つなげて読むと変な文章ですが、何をしたのか明確にわかりますね。この表をネタにして、次のような目的宣言文の文章を作りました。
私は、開発・提供、開催、教育・指導することで、共感し、学ぼうとする人や個人の実践者を、キャリアアップの成果を出してもらうために、支援(手助け)をしたい。
私自身の主たる活動の方向付けができているのではないでしょうか。
開発・提供するのは、パーソナルビジネスモデル構築のためのワークシートなどのツールですね。開催とは、ワークショップのことで、教育・指導とは、パーソナルビジネスモデルのメソッドについて理解を深めるための活動ですね。
文章を補足すると次のようになります。
私は、パーソナルビジネスモデル構築のためのワークシートなどのツールを開発・提供し、実践的なワークショップを開催し、メソッドの理解を深めるための教育・指導することで、共感し、学ぼうとする人や個人の実践者を、キャリアアップの成果を出してもらうために、支援(手助け)をしたい。
これで初期の目的宣言文の完成です。
もう一捻りしておきましょう。
主たる活動は次のとおりです。
パーソナルビジネスモデル構築のために、
必要なワークシートなどのツールを開発・提供します。
実践的ワークショップを開催します。
メソッドの理解を深めるために教育・指導を行います。
色々なエクササイズを通して、自分を見つめ直しながらここまで進んできました。目的宣言を目の当たりにして、こういうことなら最初から分かっていたよ、という印象を受けるかもしれません。私自身もそう感じています。しかし、キー・リソースについての自分を理解する試みは決して無駄になっていないと思います。
一つひとつのエクササイズでは、自分を見つめなおしながら進めてきました。エクササイズで繰り返し行ってきた思考の成果は、自分のビジネスモデルの裏付けなっています。
前に進むことを諦めなければ、ビジネス推進の力強い駆動力になると思っています。
目的をもつことは、途中の悩みや苦しみを甘露に変えていくような気がします。
さて、この目的宣言を自分のパーソナルビジネスモデル・キャンバスに取り入れなくてなりません。次回記事で確認しましょう。
目的が明確でなければ、自分の存在感はないのだろうか?
自分のビジネスモデルを機能させるために、これまでエクササイズを通して思考錯誤してきました。いったい自分の目的は何だろう。
目的を明らかにできていない場合は仕事をしていく意味は無いのだろうか?自分の存在に意味はないのだろうか?
そんなことはない。
人はだれでも何らかも目標や目的をもって仕事をしているはずです。
それは、様々な事情や理由があると思います。
- 経済的に豊かになるために。
- 金銭的な苦境を脱するために。
- リクレーション(旅行など)を実現するために。
- 欲しいものを手に入れるために。
- 自分自身を高め、次のステップへ進むために。
- 人を助けるために。
『ビジネスモデルYOU』では、152ページでジェームス・アレン『「原因」と「結果」の法則』という書籍の一文を取り上げています。
大きな目標を発見できないでいる人は、とりあえず、目の前にある自分がやるべきことに、自分の思いを集中して向けるべきです。その作業がいかに小さなものに見えようと、問題ではありません。そうやって目の前にあるやるべきことを完璧にやり遂げるよう努力することで、集中力と自己コントロール能力は確実に磨かれます。そして、それらの能力が十分に磨き上げられたとき、達成が不可能なものは何ひとつなくなります。
勇気が湧いてきませんか?
今の自分を無理に変える必要はありませんね。
どちらかと言うと、今の自分に磨きをかけていくことが大事なんですね。
「一丈の堀を越えざる者二丈三丈の堀を越えてんや」
という言葉あります。
まずは、目前の為すべきことに全力を注ぐという姿勢で前に進みましょう。目前の課題や問題に対処することは自分の足元を堅固にすることでもあります。
あなたは、今の仕事に不満などがあるかもしれません。
思うような結果が出せずに懊悩しているかもしれません。
でも、今の現実に全力で、真正面から取り組んでみましょう。圧倒的な努力をしてみましょう。その苦労は決して無駄にはなりません。あなたを創り上げていきます。
そんな姿勢の人があなたの前にいたらあなたはどんなことを思うでしょうか。応援したくなりませんか。自分もそうありたいと思いませんか。
私の経験から、かえって後々、 苦境のときの経験はものすごい輝きを放ち始めてきます。あなたの力そのものになります。
意味はやがてはっきりわかってきます。
ライフステージとともに変わり続ける「目的宣言文」。「目的」と「目標」の違いは?
目的宣言文を何とか作ってきました。
目的宣言文は一度作るともう作り直す必要はないのか?
そんなことはありませんね。
10年前の自分と今、これから先の10年後。
25歳の自分、35歳の自分、45歳の自分では、
経験も、キャリアも、家族構成も、収入も、周囲の人々も、組織も……、
自分を取り巻く環境の多くが変化します。
ビジネスにおいてもそうですね。
顧客は、市場は変化しますから。
個人においても、組織においてもそれぞれステージに変化が訪れるはずです。
自分の本質的な能力や関心ごとなどは、時間の経過に劣化せず、それほど変わらないものです。それは、ライフラインを描いて見るエクササイズで確認したとおりです。自分の傾向性、性向はさほど変化しないものです。
(明らかに、悪いと思う傾向性や性質もなくならいようです。しかし、それを表面化できないようにすることはできますね。)
「目的」と「目標」の違い
さて、「目的」と「目標」という似たような言葉の違いは何でしょうか。
『ビジネスモデルYOU』では、次のような言葉を通して違いを指摘しています。
「北極ではなく、北極星を目指して進め」(松本大氏の発言から)
「北極星」とは、組織のビジョンを示したもので、常に全員の努力を束ねていく指針となる。「北極」とは、達成されなければならない目標を表す。いったん目標に達すると、また新しい目標が設定され、繰り返される。
さらに、スティーヴン・シャピロ『Goal-Free Livinng(ゴールのない生活)』の一節を挙げて方向感覚を持つことを、目的を持つことだと、力説しています。
目的を持つとは、特定の目的地を求めて努力することではなく、方向感覚をもつことです。
目的は羅針盤(方位磁針)を持って進む方向感覚だ
「地図ではなく方位磁針を使用せよ」
「目的を持ってブラブラ歩け」
ミッション・ステートメントと目的宣言文の違い
書籍『7つの習慣』で言うところの「ミッション・ステートメント」とパーソナル・ビジネスモデルの「目的宣言文」は異なるのでしょうか。
混同しないようにしましょう。
『7つの習慣』の第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」では、自分自身のミッション・ステートメントをつくりあげていくことの重要性を解説しています。ミッション・ステートメントは、人生の目的であり、一生かけて実現していくものでもあり、将来に向けての人生の方向付けを示しています。
パーソナル・ビジネスモデル(PBM)を構築では、まず自分自身から出発します。それはキー・リソースである自分自身を理解して、PBM を描いていく最初の一歩です。
「目的宣言文」は、描き終えたあなたのPBM はどんなものかを、ひと言で表現するものです。まだ作り物であるあなたのPBM に魂を吹き込み、アクションに勢いを与え、「顧客」にあなたのPBM がいったい何なのか明確に示すものです。また、あなたのビジネスに関する姿勢を表すものです。
あなたのミッション・ステートメントは、大切にしている原則や価値観、人格や使命を表現しています。
PBM におけるあなたの目的宣言文は、あなたのPBM の内容を簡潔に表現することになります。次のような簡単な構文でつくります。
「私はこの活動を通して、この人を助けたい」
あなたの全般的な行動は、ミッション・ステートメント沿ったものになります。また、あなたのビジネス上では目的宣言文を実現する行動になります。
目的宣言文から外れていて説明できない活動は、あなたの描いたPBM にとって不適切ということになります。本当に必要な内容だとしたら、PBM を修正しなければなりません。
あなたのビジネスモデルスをより豊かにするために、ウォルマートの3つの信条と10か条
世界で最も「売上高最大」の小売業といえば、ウォルマートと言われています。(掲載している画像はウォルマートではありません)
日本では、20年ほど前に西友に資本参入して今日に至っています。
サムウォルトン(創業者)「3つの信条」と「10か条」
ウォルマートには、サムウォルトン(創業者)「3つの信条」と「10か条」があります。
3つの信条【1】 すべての人を尊重する
【2】 お客さまのために尽くす
【3】 常に最高を目指す
サム・ウォルトンの10カ条
【1】 自分の仕事に夢中になろう
【2】 利益をパートナーと分かち合おう
【3】 パートナーがやる気を出すようにしよう
【4】 できるかぎりすべての情報をパートナーと分かち合おう
【5】 よいと思ったら惜しみない賞賛を送ろう
【6】 成功を喜び、失敗の中にユーモアを見出そう
【7】 すべての人の話を聞こう
【8】 お客さまの期待を超えよう
【9】 競争相手よりうまく経費をコントロールしよう
【10】 流れに逆らって泳ごう
こうした当たり前のことを、事業と仕事のエネルギーに変えていくことが大事ですね。個々人が目前の仕事に夢中になって取り組み、その評価を上司たちが行う。きちんと3つの信条と10か条に当てはめて、組織カルチャをつくりあげていっているわけです。
パーソナルビジネスモデルにもこうした価値観はもちろん必要です。何のためのキャリアアップなのか、目的宣言というものにつながっていきます。
「3つの信条」を図にしてみましょう。
「3つの信条」を支えているのは「正直」と「誠実」の二つの言葉です。うそをつかない、言ったことはきちんと実行するということですね。「責任感」という言葉でくくることもできます。
「常にベストを尽くす」「多様性を認める」「皆に尽くす」ということが互いに暗黙のうちの行動規範になっています。
価値観は個人によって異なり、仕事の姿勢や生活に表れてきます。仕事をするということは、あなたにとって充実したキャリアを確実に積み上げていくことです。
外側の条件に合わせて、仕事を進めていくことも悪くありませんが、あなたの内側に芽生えている価値観からあなた自身の将来像をイメージするアプローチも併せて、盛り込んでおくことも必要でしょう。
あなたの価値観はどんな言葉で表現できるでしょうか。「仕事」「ビジネス」ついてはいかがですか。