ビジネスモデルとは
このページでは、ビジネスモデルに関する書籍からの抜粋を随時紹介しています。
書籍については、「参考文献」のページをご覧ください。
2つ目の記事タイトルは、
『ビジネスモデルを考える上での問題意識とビジネスモデル思考の意義』です。
3つ目の記事タイトルは、
『ビジネスモデルとは、継続的に生計を立てる仕組みだ。モデリングにはキャンバスを使う』です。
組織には必ずビジネスモデルが存在する
(30ページ)
「ビジネスモデル」とは、組織がどんなふうに価値を作り出し、それをどうやって顧客に届けるのか、それを論理的に図式化したいわば組織の「設計図」です。
「設計図」を可視化するツールとして生み出された『ビジネスモデル・キャンバス」を上手に活用できれば、様々な状況に応じてビジネスモデルの見直しや改善のための可視化や、コミュニケーションがこれまでより容易に行えるようになります。
ビジネスモデルは「デザインしていくもの」
(32ページ)
ビジネスは計画ではなくモデルをデザインしながら実行する、つまり「モデリングアプローチ」のほうが実践的です。
ビジネスを進めながら実際の問題点や課題を修正し、ビジネスの方向性を見直しながらよりベストな方向に改善していくわけです。つまり、いくつかの可能性をデザインし、現状に最も即したビジネスモデルを選んで実践することはが実用的だという考えです。
自分でビジネスモデルを位置づけ、組織のビジネスモデルの再設計の進め方を把握することはとても重要です。そこで、キャンバスを使用して考えうる可能性を記述して検証していくアプローチに注目が集まっているのです。
迅速さが求められるビジネスモデル・イノベーション
より良い方向、成功する方向にビジネスモデルを変えていくことをイノベーションと呼んでいます。ビジネス・イノベーションは、究極的に「起業、顧客、そして社会のために、価値を生み出すこと」と定義しています。
ビジネスモデルを考える上での問題意識とビジネスモデル思考の意義
キャリア再構築のための1ページメソッド
上の文章は、書籍『ビジネスモデルYOU』のサブタイトルです。
私はなぜ、このビジネス書籍を手にとったのか?
仕事と自分と人生の関係は切っても切り離せない。
この関係性を『ビジネスモデルYOU』は有機的に確立する方法を提供してくれるのではないか。こんな期待を湧きあがってきます。
ほぼすべての人が転職を考えたことがあり、
多くの人びとがキャリアについて悩み、迷っています。
キャリア再構築の最良のアプローチを提供してくれる方法論が『ビジネスモデルYOU』のパーソナルビジネスモデル・キャンバスを構築していくメソッドだと思っています。
自分をひとつの事業体と捉えて、キャンバスの9つの要素を検討することで、現在のキャリアを描き、分析し、状況を新たに作りなおすきっかけになる。
まさに自分のビジネスモデルをデザインすることになります。
自分のビジネスモデルが明確になると、向上と成長のルートが見えてきます。
このプロセスが「ビジネスモデル思考」であり、これを具現化したのが「ビジネスモデルキャンバス」といえます。
ビジネスモデル思考で重要なことが2点あります。
顧客は誰か?
顧客はどんなニーズを満して欲しいのか?
ニーズとは「与える価値」と読み替えてもいい。
ニーズとは、人間が生活を営む上で感じる「満たされない状態」のことで、人や集団が持つ欠乏感、欠乏を感じている状態のことだ。個人の場合、生理的ニーズ(空腹、渇き、被服)、社会的ニーズ(帰属、尊敬、愛情)、個人的ニーズ(自己実現、知識)などがある。ニーズは作り出されるものではなく、人間性の基礎をなす部分で、常に内在しているものである。
そして顧客は、組織やあなたが「与える価値」によって選択されます。
「与える価値」は「キーリソース」と「キーアクティビティ」と、今の組織や自分の在り方によって、規定されてきます。
他にビジネスモデル思考では、次の要素を明確にしていきます。
どのように「顧客との関係」を築いていくのか、
どのように「顧客に伝え、提供」するのか、
そのための鍵となる「協力者」は誰か、
「報酬」と「コスト」は?
『ビジネスモデルYOU』では、メソッドのインパクトを次のようにまとめています。
ビジネスモデル思考は、「自分だけではなく組織やそこで働く人々に対しても、有益な方法論である」と、
日々の実務を明確にし、文書化できる人はいても、
組織のビジネスモデル自体を明確にし、文書化できる人は少ない。
ビジネスモデル思考を自らのキャリアに応用できる人は、さらに少ない。
ビジネスモデルとは、継続的に生計を立てる仕組みだ。モデリングにはキャンバスを使う
「ビジネスモデル」をどのように定義すべきだろうか?
書籍『ビジネスモデルYOU』では、次のふたつの主旨を強調している。
- 組織が財政的に存続するための論理
- 継続的に生計を立てる仕組み
1.は、会社などの組織、事業体のことです。
2.は、個人のことです。
書籍『ビジネスモデル・ジェネレーション』では若干上記とは違う観点で定義しています。
どのように価値を創造し、顧客に届けるかを論理的に記述したもの
調達、製造、販売、社内外組織まで、顧客に向かったマーケティングの全領域が論理的に、事業体の存続について説明されていなければならない。
企業の諸活動はその内部にとどまらず、内部組織や外部組織との関連性を分析し、統合するには、構造は複雑多岐にわたり、ビジネスモデル構築にいざ取り組もうとしたら、眩暈がしてきます。会社、事業というものの有機的な複雑さに驚いてしまいます。
何から手を付ければいいのか、どんな順番で何を成果とすべきなのか、ビジネスモデルの表現として適切な成果物とは何か、迷っている人も多い。
こうした状況をなんとか変えたいと思うのは誰も同じでしょう。取っ掛かりを求めている。経営企画やコンサルティング・ファームの得意分野でもありますが、その成果物は多種多様です。
彼らの作った成果物は、どうも本来の機能を発揮できないものになりつつあるようです。
こうした状況下で、登場してきたのが、『ビジネスモデル・ジェネレーション』であり『ビジネスモデルYOU』です。
「Canvas」(キャンバス)という、ビジネスモデルの概要設計図(鳥瞰図)を私たちに提供しています。
「Canvas」の9つの要素について、現状を分析し、議論し、仮説を置きながら、最終的に企業、個人のビジネスモデル「Canvas」を作り上げていく方法論です。
こうした思考や行動の枠組みがあることのメリットは大きい。
アイデアなどの発散だけに終始せずに、何らかの形で必ず収束するために、取り組んでいても先が見えます。
作りあげていくことに楽しみさえ感じてしまう。