パーソナルビジネスモデルは9つの要素で表現する
パーソナル・ビジネスモデルのキャンバスは9つの要素が配置されています。
要素は「ブロック」と言うこともあります。
キャリアアップを目的として、9つの要素でパーソナルビジネスモデルを表現(描画)できます。
パーソナルビジネスモデルでは、個人が生計を立てている仕組みを理解することができます。
さらに将来に向かって、どのように自分自身のキャリアを変化させていこうかということを、いろんなケースを想定してシミュレーション(simulation 予測・設計・計画策定などのために、現実のモデルを作り、それを使って観測または実験すること)することが可能です。
企業のビジネスモデルキャンバスを描く場合には、書籍『ビジネスモデルジェネレーション』をお勧めします。
当サイトは書籍『ビジネスモデルYOU』に基づいています。
9つの要素で企業のビジネスモデルを表現できることに驚くことでしょう。9つの要素は最大公約数といえるかもしれません。ビジネスモデル表現に十分な要素といえます。
ビジネスモデルというとすぐに企業(組織や事業)のビジネスの流れと収益構造的なことを思い浮かべると思います。
ここで言うビジネスモデルは、少し異なります。ビジネスの全体構造を、ビジネスが運営されるうえで重要な要素の関連性を表現して、共有しようとするものです。
ですから、ビジネスプランと違い財務諸表、収益の計画、ビジネスプロセスなどは詳細に表現されません。ビジネス展開の時間軸はキャンバスには表現されていません。
キャンバスをつくりあげ、関係者と共有した後で、ビジネス展開の実際の計画を立案していくことになります。起業を進めていく場合には、キャンバスとともに、ビジネスプランの基本要素を事前に理解してくことも重要なことです。
パーソナルビジネスモデル・キャンバスの9つの要素
まずは、キャンバスとはどのようなものか。以前の記事でも紹介しましたが、下図のとおりです。
キャンバス作成は、どの要素から取り組めばいいのでしょうか。
書籍『ビジネスモデルYOU』で推奨しているの取り組み手順は次のとおりです。個々の要素については、次の記事を参考にしてください。
■■パーソナル・ビジネスモデルの最初のキャンバスを作ってみよう。
<この記事に続く、次の記事です。>
企業を対象としたときの9つの要素を挙げてみます。用語解説でも取り上げていますので参考にしてください。この9つの要素と配置パーソナルビジネスモデルのキャンバスでも変わりません。ただし、分析していく順番は企業の場合と異なります。
【1】 キーリソース 【6】
【2】 キーアクティビティ 【7】
【3】 顧客 【1】
【4】 与える価値 【2】
【5】 チャネル 【3】
【6】 顧客との関係 【4】
【7】 キーパートナー 【8】
【8】 報酬 【5.収入・収益】
【9】 コスト 【9】
【 】内の数字は、パーソナルビジネスモデルは左側の順番です。企業のビジネスモデルづくりに取り組む手順は右側です。
個人においては、まず自分自身からスタートして、顧客との関係を再確認しています。
このことは、仕事とは顧客を助けることという意味合いから、理解できることです。
さらに、キャンバスづくりを実体験していくと、次の点を確認できると思います。
- 自分自身がビジネスモデルの「核」である。
- 自分自身が存在する「価値」に気づかせてくれる。
- 顧客が求めているもの、顧客自身が片付けるべき仕事を想定できる。
- 仕事は顧客のために行われる。
- 報酬は自分が与える価値への対価である。
はじめてキャンバスを描いていくとき、思うようにはかどらないでしょう。
9つの要素の観点を理解できないからです。しかし、何度か繰り返して、考えていくうちに自ずと理解できるようになってきます。
一人でキャンバスに向かった後には、親しい友人などに「こんなものを作ってみたよ」と言って、説明してみるといいでしょう。その際に友人からも意見や感想を貰うと、パーソナルビジネスに対して、さらに理解が深まり、思わぬ発見をすることになります。
