パーソナルビジネスモデルを描くうえで、今まで3つのステップに取り組んできました。
- キーリソースを明らかにする
- キーアクティビティを明らかにする
- 顧客を明らかにする
第4ステップは、あなたの「顧客}に、「与える価値」は何かを考えます。
「与える価値」とは、
顧客に「どう役に立ちたい?」「どうためになりたい?」という問いに対する答えです。
あなたの顧客は、この価値を選択するし、納得し、共感します。
与える価値は4つの視点から考える
あなたの、顧客に「与える価値」とはなんだろう?
次の4つの視点を参考にして考えてみよう。
1.顧客のどんなニーズが満たされるのに役だっているのか?
まず、「顧客は誰か?」を明確にしてから、顧客はどんな問題(不安や悩みなどの痛み)を抱えているのかを理解しましょう。
この問の答えは、「キャリアを考える上で、最も重要なコンセプト」になると『ビジネスモデルYOU』では指摘しています。
ニーズとは、
人間が生活を営む上で感じる「満たされない状態」のこと。
人や集団が持つ欠乏感のこと。
欠乏を感じている状態のこと。
個人の場合、生理的ニーズ(空腹、渇き、被服)、社会的ニーズ(帰属、尊敬、愛情)、個人的ニーズ(自己実現、知識)などがある。
ニーズは作り出されるものではなく、人間性の基礎をなす部分で、常に内在しているものである。
2.価値を明確にするための方法
もう一度、別な視点から、自問自答してみよう。
顧客はどんなニーズを満たすために自分を雇っているのか?
その仕事の結果として顧客はどんな価値を得ているのか?
3.キーアクティビティがどのように顧客へ価値をもたらしているかを理解する。
あなたのキーアクティビティが顧客にどんな価値をもたらしているのだろうか?
顧客があなたに何のために、仕事を依頼するのだろうか?
単にあなたのキーアクティビティで支援して欲しいからだろうか?
仕事を依頼するには、その顧客の意図があるはずだ。
4.キーアクティビティと「与える価値」を混同してはいけない。
あなたも混同してはならない。
あなたの顧客にも混同させてならない。
「与える価値」はキーアクティビティからもたらされている
例えば、ハウスキーピングというサービスがある。
家庭内の片付かない様子を、プロが整理収納してくれるサービスだ。清掃なども入るだろう。
整理収納や清掃が本当の価値ではなく、プロがサービスを提供することで、顧客はホコリだらけにならず、面倒もなく、スッキリした快適な住環境を手に入れることができることだ。
ここでのキーアクティビティは、プロの整理収納や清掃だ。
価値は、快適な住環境を与えることだ。
もっといえば、顧客の人生の家庭環境のハード面を快適にすることで、豊かな生活の支援をしていることになる。
このようにキーアクティビティは価値をもたらしている。価値を向上させるにはキーアクティビティの質的向上も促されることになる。
あなたのキーアクティビティが、顧客にどのような価値をもたらしているのかを考えることがいかに大切なことかが分かる。そして混同してはならない。
かなり試行錯誤が必要になってくる。書き出した後一晩くらい寝かせて、もう一度見直してみよう。あなたのモデルの大切なコンセプトになってくるので、時間をかけてもいい。また、一度決めたからといって変更できないわけでもない。