助言は実行を期待している。助言そのものにはさほどの意味は無い
(2014/2/24の投稿記事です)
このサイトではパーソナルビジネスモデルの構築をテーマにしています。
個人の生計を立てるための、個人のビジネスモデルのことです。キャリアアップと言い換えてもいいと思います。やがて第三者を巻き込む新たなビジネスになる可能性もあるでしょう。
自分が生き生きと仕事に励むために、自分の仕事の設計図、パーソナルビジネスモデルのたたき台をつくっていくことがテーマです。
たたき台のビジネスモデルは実行しながら、機能するか検証して改善していくことになります。
このサイトではビジネスモデルの一連の構築方法について考察しています。
この試みについての情報は全て私は実践していますが、初めて接する人にとっては、単なる私の経験記録、体験の備忘録であるかもしれません。
また、これから取り組もうしている人にとっての助言になるかもしれません。もし助言になったとしたら、これほどうれしいことはありません。
こうした助言はあちこちに満ち溢れています。ありふれたどこにでもある助言の一つといってもいいでしょう。
こうした助言、アドバイス、参考情報は、あなたの実行を促すものにすぎないでしょう。ひとつ助言を知ると、次の助言も知りたくなってきます。実行に移すまで、ずっと助言の渡り歩きです。
ただ、少ない期間でも実行してみないことには自分自身の血肉になるかどうかなかなか気づかないものです。このサイトに巡り合ったことは、ラッキーです。このサイトの情報を参考に『ビジネスモデルYOU』の構築に取り組んでください。
助言はあなたの実行を求めています。
助言を実行した上でなければ、助言の真価はわからない
人には切実な願い、願望があります。心の奥底にはその人ならではの深き悩みがあります。
願望を実現するために、深き悩みを解決するための生命力、エネルギーもあります。
そう私は信じています。
パーソナルビジネスモデルは人生そのものです。
自分の奥底にあるものをしっかりと見つめる必要があります。奥底にある悩みを解決し、願望を叶えるために生きているとも言えます。
このサイトの情報は、パーソナルビジネスモデルについての運営者の経験とそれに伴う助言などです。
小林秀雄は『読書について』という本に「作家志望者への助言」というエッセイがあります。作家志望者という制限はありますが、ひとつの願望を叶えていくうえで思索の糸口になるではないかと思います。
その中からいくつかの文章をピックアップしてみました。
文学志願者への忠告を求められて菊池寛氏がこう書いていた。これから小説でも書こうとする人々は、少なくとも一外国語を修得せよ、と。
ボオドレエルが「浪漫派芸術」という本の中で、やはり、「青年作家への忠告」という文章を書いている。さぞ洒落たことをいっているだろうと思うと大間違いだ。まず己の運不運を嘆くのを止めて、意志を強固にせよ云々の文章から始まって、ことごとく平凡な助言だ。
考えてみれば、ちっとも不思議なことはない。或る助言が見事か詰まらぬかは、偏にその実践的意義にかかっている。極言すれば助言を実行した上でなければ、助言の真価はわからぬ、この逆説的性格はあらゆる助言に共通した性格である。実行をはなれて助言はない。そこで実行となれば、人間にとって元来洒落た実行もひねくれた実行もない、ことごとく平凡なものだ。平凡こそ実行の持つ最大の性格なのだ。だからこそ名助言は全て平凡に見える。
どんな助言も人を強いる権利はない。助言を実行するしないは聞く人の勝手だ。それよりもまず大事なことは、助言というものは決して説明ではない。分析ではない、いつも実行を勧誘しているものだと覚悟して聞くことだ。
なぜこんなことをくどくど書くかというと、―――それは諸君が自ら反省し給え。諸君がどれほど沢山な自ら実行したことのない助言をすでに知っているかを反省し給え。聞くだけ読むだけで実行しないから、諸君はすでに平凡な助言には飽き飽きしているのではないのか。だからこそ何か新しい気の利いたやつが聞き度くてたまらないのじゃないか。
こう小林は書いて、自らの助言を述べています。それぞれについて理由も書いていますが、省略します。
- つねに第一流作品のみを読め
- 一流作品は例外なく難解なものと知れ
- 一流作品の影響を恐れるな
- 若し或る名作家を択んだら彼の全集を読め
- 小説を小説だと思って読むな
たしかにこのとおりだと思います。はたしてこの中の一つでも実行しているでしょうか。
ひとつの助言を聞いた後、実行もそこそこにしてまた別の助言などを求めてしまう。
そこには他に何か特別なもの(ノウハウ)があるのではないかという期待が常にあるのでしょう。人は素早く、ものになりたいと思うからです。
助言は実行してみなくては自分にとって何の意味もないでしょう。
それではいつまでたっても同じ場所に立ち止まっているのと同じです。単に行きつ戻りつしているだけで、砂を噛むような味気なさがいつも残ってしまいます。
どこかで、何らかのきっかけで、この状態を脱出したいと思い、また別の助言などを求めてしまうという性もあります。
目前の課題をしっかり見つめて、いままでに学んできたこと、聞いたことを総動員して、行動を起こしていくことを優先しなくてならなりません。私自身が戒めていることです。
始まりはそこからだと思うのです。
小林はこんなことも書いています。
自分は文学の世界から世間を眺めているからこそ、文学ができるのだと信じている。事実は全く反対なのだ、文学に何んら患わされない眼が世間を眺めてこそ、文学というものが出来上がるのだ。
自分を、仕事を見つめる「眼」が大切です。
「眼」を養うのは、必死に考えること、行動することなのだろうと思います。
間に合わせのノウハウに負うのではなく、どちらかというとそんなものは放り投げて、他人に直接会い、質問をし、話を聞き、語り、交渉などしてみて、本当の自分という手応えを感じることです。
ほかでもない自分自身になり切ることです。
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