「強み」とはなんだろう?
「強み」について様々なコメントがあります。
ブラウザで「強み」についてネット検索してみると膨大な情報があります。
「強み」とは何?
「強み」を発見する方法は?
「強み」を活かすためには?
ドラッカーの強み発見方法
P・F・ドラッカーの『プロフェッショナルの条件』を紐解いてみよう。
Part3「自らをマネジメントする」、第2章「自らの強みを知る」は次のような内容です。
- 生き生きと働くための方法
- 強みは何か
- フィードバック分析から分かること
- 仕事の仕方に着目する
- マネジメントの欠陥がもたらす浪費
- 汝の時間を知れ
「強み」は何かについて、ドラッカーの考えを書き抜いてみます。この部分はわずか1ページ、17行です。
以下はその冒頭の4行です。
誰でも、自らの強みについてよくわかっているとと思っている。だが、たいていは間違っている。わかっているのは、せいぜい弱みである。それさえ間違っていることが多い。しかし何ごとかを成し遂げるのは、強みによってである。弱みによって何かを行うことはできない。できないことによって何かを行うことなど、とうていできない。
では、強みをどうやって知るのか。
「強みを知る方法は一つしかない。フィードバック分析である」と言い切っています。
フィードバック分析とは?
何かをすることに決めたならば、何を期待するかをただちに書きとめておく。9ヶ月後、1年後に、その期待と実際を照合する。
その効果は?
私自身、これを50年続けている。そのたびに驚かされている。これを行うならば、誰もが、同じように驚かされる。こうして2、3年のうちに、自らの強みが明らかになる。自らについて知りうることのうち、この強みこそもっとも重要である。
「フィードバック分析から分かること」についても、約1ページの量です。
すべて書き抜くわけには行きませんので、わずかな分量ですから、立ち読みでもしてみてください。
若いうちはこの方法でいいと思います。私のような年齢になってくると、そうしているうちに最期を迎えてしまう。でも、このフィードバック分析を習慣にするようにしています。なかなか楽しいものです。
(では、いまからさかのぼって「ライフライン」を作成してみて、逆フィードバックをしてみてもいいのでは?)
また、ギャロップ社のストレングス・ファインダーなどで自分の性格や傾向性などを把握しておくといいでしょう。書籍では、『さあ、才能に目覚めよう(NOW,DISCOVER YOUR STRENGTHS)』は参考になります。
リッチの言う強みの特徴とは
さて、前回記事で取り上げたリッチ・シェフレンは、強みの特徴を次のように述べています。
- 得意であり、他人も気がついている。
- それをやることが楽しい。
- それをやるときに生き生きする。
- それを継続的に向上させている。
- それをやっているとき、フローの状態になる。
同様に、「強み」を個人の<生まれ持った才能+経験+教育+技能>と紹介しました。個々の定義は以下のとおりです。
才能:生まれ持ったか、3歳以下のときに発達させた特殊な能力。思考方法や感情や行動など。経験:人生を通じて学んだこと。または観察によって得たもの。
教育:あなたが物事を吸収するために用意された情報。
技能:あなたがより簡単に学ぶための、専門家によるステップバイステップの指導。
ちなみに、『プロフェッショナルの条件』のPart3は4章構成で、97ページから144ページまで、50ページにも満たない量です。ドラッカー自らの経験に裏打ちされた内容です。マネジメントの巨人のアドバイスを真摯に受け止めて損はない。
プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編)
併せて、あなたの人生に変化をもたらす本を紹介しておきます。
『考える方のコツ』松浦弥太郎著。200ページ足らずの文庫本ですが、仕事と人生に向き合うことに大切さをひしひしと感じることができます。