<1>ライフ・ホイールを描く。人生には仕事と同じくらい、それ以上重要なものがあるかもしれない
キャリアカウンセラーが活用するツールのひとつに、「ライフ・ホイール(人生の車輪)」というものがあります。下図のようなものです。
円の周囲には一人ひとりが興味を持つ下記のような分野を配置しています。
- 愛情。
- 楽しみ・レクリエーション。
- 職業。
- 友達・家族。
- 個人的・精神的成長。
- 富・お金。
- フィットネス・健康。
- 自己表現・クリエイティビティ。
- 環境・家。
【ライフホイール作成の手順】
- 自分に関係が深い8つの分野を選択して、円の周囲に書く。
- 8つの分野それぞれに自分はどの程度満足しているか記入する。
- 円の中心がゼロ、円周上が最大値。
- 図では予め円周に向かう線上をおおむね3等分してある。円の中心は「全く満足していない」、次が「やや満足」、「満足」、「十分に満足」となるだろう。
- 現在の自分の満足度はどの程度か、線上にマーキングする。
- 8つの分野それぞれにマーキングし終わったら、それを選でつなぎ合わせていく。内側に色を塗ってみると、満足度合いがよく分かる。
- 次に、自分が8つの分野それぞれに、今どの程度の満足を求めているのかを同じ要領でマーキングし、つないでいく。
現在の満足度と求めている満足度が一致していますか。
私の場合は次の画像のとおりです。
「クリエイティビティ・自己表現」、「個人的・精神的成長」、「富・お金」、「職業」にかなりのギャップがあり、不満が生じていることになります。
「富・お金」は仕事の対価だから、自らの仕事の価値がかなり低いと思われます。キーリソース、キーアクティビティから導き出される「顧客に与える価値」が相当低いと言わざるをえませんね。
解決するためには、「クリエイティビティ・自己表現」と「個人的・精神的成長」の分野で圧倒的な努力しなければならないようです。
自分で選んだこれらの分野で満足度にギャップがあるということは、私の関心事はそこにあるともいえます。自分の核となる関心事を知る手がかりになりそうですね。
関心事の向く先は、欠乏感でもありますね。この欠乏感(ニーズ)をとにかく埋めたいと思っているわけです。
満足度を向上させるために、「クリエイティビティ・自己表現」や「個人的・精神的成長」と「職業」の分野で、何にどのように取り組むのかを明確にしなければなりません。
それには私の「個性」と「スキル・能力」を特定して、これらを生かしていく活動が必要なってきます。ここで登場してくるのが、「スキル・能力」はどんなものかを知るためのエクササイズの前提となる「ライフラインを描く」です。
このように仕事そのものも大事ですが、自分自身の人生や仕事に対する満足度はもっと大事になると思いませんか。それを「幸せ」と表現してもいいかもしれません。