自己理解とは?キャリアデザインを考え時の3つの質問
パーソナルビジネスモデルで、私は特に「キーリソース」が大切だと考えています。
キーリソースとは自分自身の「財産・資産」のことです。
参考:用語解説「パーソナル・ビジネスモデル9つの要素(個人)」のキーリソースを参照してください。
ワーク&ライフはすべて自分自身が起点となります。
難しい言葉ですが、キーリソースには自分自身の「自己理解」と自分の職業意識による「仕事理解」という観点があります。
多くのキャリア形成上の問題点や課題はこの二つの理解不足から生じていると考えられます。
この記事では「自己理解」ということについて理解を深めておきましょう。
変化が激しく、予測の難しい現代にあって、企業などの組織に頼って生きることには不安があります。
私たちは自ら主体的に「自分の人生は自分が主人公である」、「自分の人生は自分で決める」というように意識を変えていく必要があります。
このときに、自分はどのような方向付けで生きていくのか、どのような目標を持つのか、どのような領域の仕事をしていくのか、どのような能力を開発・発揮していくのかを明確にしていかなくてはなりません。
そこで自分自身にはどんなリソースがあるのかを理解することが大切になってきます。
自己理解をすすめる3つの質問
自己理解は、「わたしってどんな人?」ということに答えることになります。
次のような観点で具体的に把握していくきっかけを作ります。
あなたは、
- 自分の適正・能力(スキル・知識など)を把握していますか?
- 求職活動や仕事をしていく上で、自分の強み(長所)や短所を把握していますか?
- どのような職業に興味・関心を持っているのか把握していますか?
- 仕事に何を求めるか理解していますか?
- 行動を起こす際に、自信を失ったり、過信していたりしていませんか?
そのために、エドガー・H・シャインは次のような3つの質問を立てています。
- 自分は何が得意か
(能力:能力・才能についての自己イメージ)
- 自分はいいったい何をやりたいのか
(興味・関心:動機・欲求についての自己イメージ)
- どのようなことをやっている自分なら、意味を感じ、社会に役立っていると実感できるのか
(価値観:意味・価値についての自己イメージ)
自己イメージとは、自分についての主観的な理解のことです。
一方、マイケル・アーサーの問いは次のようなものですで。
自分についていったいなにを知っているかという観点です。
- 自分ならではの強みはどこにあるのか。
(知識と技能)
- 自分があることをしたいとき、それをしたいのはなぜか。
(自分ならではのアイデンティティ(自我同一性)や信念、仕事の場にもちこむもティべーション)
- 自分はこれまでだれとつながり、その関係をどのように生かしてきたか。
(対人ネットワークに関連)
人生の節目で質問してみたら
私たちは、このようなことをいつも考えているわけではありません。
ライフステージの変化のときに自ずと自分自身のことについて考えます。
人生には必ず節目があります。
その節目ごとに、このような問いを発し、人生と仕事の方向付けを確認することが、主体性を発揮していくことにつながっていくと思います。
キーリソースにおける「自己理解」とは上記のような質問に答えてみることと、今まで自分の学んできたこと、経験してきたことを確認して、そのときどきに人生と仕事の方向付けをしながら前に進むことではないでしょうか。
もしかして: 自分について一体何を知っているか」という観点
キャリアデザインについて次の書籍を参考にしてください。
『働くひとのためのキャリア・デザイン』